【高校受験】理科が苦手な中3におすすめの参考書・問題集|基礎以前から6段階で現役塾長が解説

「理科が本当に苦手です」

「暗記はできても計算問題になると解けません」

「実験やグラフの問題になると、何を聞かれているのか分かりません」

「高校受験が近いのに、中1・中2の理科をほとんど忘れています」

塾で中学生を指導していると、このような相談を受けることがあります。

しかし、一言で「理科が苦手」といっても、実は状態はかなり違います。

例えば、

「光合成」という言葉そのものが分からない生徒。

基本用語は知っているけれど、実験問題になると解けない生徒。

実験問題はできるけれど、電流や圧力などの計算問題で点を落とす生徒。

この3人に、同じ問題集を渡す必要はありません。

理科が苦手な生徒ほど、

いきなり高校入試問題集から始めないこと。

これが大切です。

この記事では、高校受験に向けた理科の参考書・問題集を、

レベル0 基礎前

レベル1 超基礎

レベル2 基礎

レベル3 基礎完成

レベル4 標準

レベル5 実戦

という6段階に分けて紹介します。

一気に階段を上がる必要はありません。

今の自分が分かるところから、一段ずつ。

それが理科を伸ばす近道です。

まず確認|あなたはどのレベルから始める?

簡単な問題で確認してみましょう。

① 植物が光を利用して養分をつくるはたらきを何という?

答えは、

光合成

です。

ここから難しい場合は、レベル0から始めて大丈夫です。

② 水が沸騰すると何という状態に変化する?

液体から気体へ変化します。

このような基本的な現象や言葉がかなり怪しい場合も、基礎から始めましょう。

③ オームの法則

電圧6V、抵抗3Ωなら、流れる電流は何Aでしょうか。

答えは、

6÷3=2A

です。

ここで、

「そもそもVやΩが何か分からない」

のであれば、計算問題を大量に解く前に基本事項へ戻りましょう。

④ 地震のP波とS波

先に到着するのはどちらでしょうか。

答えはP波です。

このような基本知識がある程度入っていれば、入試基礎問題へ進んでもいいでしょう。

全部できなくても問題ありません。

大切なのは、

自分がどの段階で止まっているかを知ることです。

レベル0【基礎前】理科の言葉そのものが分からない

おすすめ① 『中1理科をひとつひとつわかりやすく。』など

理科のテストが10〜30点程度。

教科書を読んでも何が書いてあるのか分からない。

問題を見ても、

「何を聞かれているの?」

となってしまう。

この段階では、高校入試問題集はまだ必要ありません。

まずは、

理科の基本的な言葉と現象を理解する

ことから始めます。

例えば、

・光合成
・蒸散
・状態変化
・密度
・光
・音
・力
・火山
・地震

などです。

こんな生徒におすすめ

・理科10〜30点程度
・基本用語がかなり分からない
・教科書を読んでも理解できない
・計算問題を見るとすぐ諦める
・実験問題がほぼ空欄
・理科そのものに苦手意識がある

この段階では、

難しい問題を解く必要はありません。

まず、

「光合成ってこういうことなんだ」

「地震ってこうやって伝わるんだ」

という理解を増やしていきます。

理科が苦手なら「用語の丸暗記」から始めない

理科が苦手な生徒によくあるのが、

言葉だけを覚えようとする勉強

です。

例えば、

「蒸散、蒸散、蒸散……」

と何度も書く。

もちろん、用語を覚えることは必要です。

しかし、

「植物の葉などから水が水蒸気として出ていく現象」

と意味を理解していなければ、少し聞き方を変えられただけで答えられなくなります。

理科は、

理解→暗記

の順番が重要です。

「なぜそうなるの?」

まで完璧に説明できなくても構いません。

まずは、

「これはこういう現象なんだ」

と理解してから用語を覚えましょう。

レベル1【超基礎】基本用語を少しずつ覚える

おすすめ② 中1〜中3理科のやさしい総復習教材

基本的な説明を読めば理解できる。

でも、

「問題になると答えられない」

という生徒です。

この段階では、

解説→簡単な確認問題

という構成の教材がおすすめです。

例えば、

「植物が光を利用して養分をつくるはたらきは?」

→ 光合成

「地震で最初に伝わる波は?」

→ P波

「電流の単位は?」

→ A(アンペア)

という基本問題です。

ここでは、

難しい計算問題や記述問題を解くことより、基本知識を増やすこと

を優先します。

レベル2【基礎】中学3年間の理科を整理する

おすすめ③ 中学3年間の総復習タイプの理科問題集

基本用語が少しずつ分かってきたら、中1〜中3の内容を整理します。

理科には大きく、

生物

化学

物理

地学

という分野があります。

苦手な生徒ほど、

「全部理科」

として考えてしまいます。

しかし実際には、

「生物はできるけれど物理が苦手」

「地学はできるけれど化学計算が苦手」

ということがあります。

ですから、中学3年間を復習しながら、

自分がどの分野を苦手としているのか

を確認してください。

理科は「全部苦手」と決めつけない

模試で理科が30点だった。

だから、

「私は理科が苦手」

と考える。

でも答案を見ると、

生物 8割

地学 6割

化学 3割

物理 2割

ということがあります。

この場合、

理科全部を最初からやり直す必要はありません。

化学と物理を優先して勉強すればいい。

これが理科の特徴です。

数学や英語と違って、単元ごとの独立性が比較的高いため、

得点しやすい単元から先に仕上げる

という方法も有効です。

レベル3【基礎完成】計算問題へ進む

基本事項が分かってきたら、理科で避けて通れないのが計算問題です。

例えば、

・密度
・質量パーセント濃度
・圧力
・電流
・電圧
・抵抗
・電力
・仕事
・湿度
・地震

などです。

理科が苦手な生徒は、

「計算問題だから数学みたいで嫌」

と感じることがあります。

しかし、理科の計算にはよく出るパターンがあります。

例えばオームの法則なら、

電圧=抵抗×電流

です。

公式を覚えるだけではなく、

「何が分かっている?」

「何を求める?」

「どの公式を使う?」

と一つずつ整理します。

計算問題はいきなり数字を入れない

例えば、

電圧6V
抵抗3Ω

電流を求める問題なら、

いきなり、

6÷3=2

とするのではなく、

まず、

求めたいもの=電流

と確認します。

次に、

使う公式=電流=電圧÷抵抗

と考えます。

そして、

6÷3=2A

です。

理科が苦手な生徒ほど、

数字を見るとすぐ計算しようとします。

その前に、

「何を求める問題なのか」

を確認する習慣をつけましょう。

レベル4【標準】実験・グラフ・記述問題へ

ここから高校入試らしい問題になります。

理科の入試では、

単純な一問一答だけではありません。

実験。

表。

グラフ。

観察。

図。

会話文。

などを読んで答える問題が出ます。

この段階で重要なのは、

「知っている知識を、問題の中で使えるか」

です。

例えば実験問題なら、

①何を調べる実験なのか

②何を変えたのか

③何を同じ条件にしたのか

④結果はどうなったのか

⑤結果から何が分かるのか

という順番で読みます。

グラフ問題は「軸」から見る

理科のグラフが苦手な生徒に、ぜひやってほしいことがあります。

グラフを見たら、最初に、

横軸は何?

縦軸は何?

を確認してください。

グラフの形を眺める前に、

「何と何の関係を表したグラフなのか」

を理解します。

これだけでも、グラフ問題がかなり読みやすくなることがあります。

記述問題は「理由」を説明する

理科の記述問題では、

「なぜその結果になるのか」

を説明する問題があります。

ここで、

「なんとなく分かるけれど文章にできない」

という生徒がいます。

まず模範解答を丸暗記するのではなく、

答えに必要なキーワード

を確認しましょう。

そして、そのキーワードを使って文章を作ります。

理科の記述も作文ではありません。

必要な科学的要素を入れて説明すること

が重要です。

レベル5【実戦】宮城県高校入試・過去問へ

おすすめ④ 宮城県公立高校入試の過去問題集

基本問題。

計算。

実験。

グラフ。

記述。

これらがある程度できるようになったら、過去問へ進みます。

宮城県の受験生なら、宮城県公立高校入試の過去問を使いましょう。

ここでは、

時間を測って本番と同じように解く

ことが大切です。

そして、点数だけで終わらせません。

例えば50点だった場合、

生物 ○

地学 ○

化学 △

物理 ×

なら、

次にやるべきなのは、

化学・物理の復習

です。

過去問を解いたら問題集へ戻る

過去問は、

一度解いて丸つけして終了

ではありません。

例えば、

「電流の問題がほとんどできなかった」

なら、

電流の基礎問題へ戻ります。

そこで、

電流。

電圧。

抵抗。

オームの法則。

直列回路。

並列回路。

を復習します。

そして、もう一度同じ過去問に挑戦する。

つまり、

過去問

弱点発見

問題集へ戻る

復習

再挑戦

という使い方をします。

理科が苦手な中3の参考書ルート

ここまでを整理します。

レベル0 基礎前

理科の基本用語・現象そのものが分からない

→ 『中1理科をひとつひとつわかりやすく。』など

レベル1 超基礎

解説を読めば分かるが、問題になると答えられない

→ やさしい解説+基本問題

レベル2 基礎

基本知識は少しあるが、中1〜中3に穴がある

→ 中学3年間総復習

レベル3 基礎完成

基本問題はできる

→ 計算問題・基本実験問題

レベル4 標準

知識・基本計算はできる

→ 実験・グラフ・記述・入試標準問題

レベル5 実戦

入試問題へ

→ 宮城県公立高校入試過去問

この順番です。

全部の参考書を買う必要はありません

数学・英語の記事でもお伝えしていますが、ここは非常に重要です。

レベル0からレベル5まで、

6冊全部買う必要はありません。

まず自分の現在地を確認します。

例えば、

基本用語は分かるけれど計算問題が苦手なら、

レベル0からやる必要はありません。

逆に、

「光合成って何?」

という状態なら、入試標準問題集はまだ早いでしょう。

今の自分に必要な1冊を選ぶ。

そして、その1冊をできるようにする。

それから次へ進みます。

一気に難しい問題集へ進まない

受験が近づくと、

「もう9月だから過去問をやらなきゃ」

「みんな入試問題をやっている」

と焦ることがあります。

でも、

基本用語が分からない状態で過去問を解いても、

問題を読む。

分からない。

答えを見る。

赤ペンで写す。

となってしまいます。

これでは勉強している時間は長くても、できる問題はなかなか増えません。

それなら、

今日は光合成を理解する。

明日は地震を理解する。

次は電流を理解する。

一つずつでいいのです。

理科は短期間でも伸ばせる可能性がある

理科が苦手な中3には、ここを伝えたいです。

まだ諦めなくて大丈夫です。

理科は分野ごとに勉強できるため、

「全部完璧にしてから次へ」

と考える必要はありません。

例えば、

植物。

人体。

天気。

地震。

化学変化。

電流。

というように、一つずつ完成させていけます。

昨日まで地震の問題が0点だった生徒が、

地震を集中して勉強したことで、その単元では得点できるようになる。

これは十分あります。

できる単元を一つずつ増やす。

その積み重ねが理科の点数になります。

宮城県の受験生は新みやぎ模試を活用しよう

宮城県の中3生なら、新みやぎ模試の理科の答案をぜひ確認してください。

偏差値だけを見るのではありません。

例えば、

基本用語から間違えている

→ レベル0〜2

知識問題はできるが計算問題が弱い

→ レベル3

計算はできるが実験・グラフで落とす

→ レベル4

全体的にはできるが時間が足りない

→ レベル5

というように考えます。

さらに、

生物。

化学。

物理。

地学。

のどこで点を落としているかも確認します。

「理科が苦手」ではなく、「理科の○○が苦手」まで細かくする。

これが大切です。

保護者の方へ|「理科は暗記だから覚えなさい」だけでは難しい子もいます

最後に、保護者の方にもお伝えしたいことがあります。

お子さんの理科の点数が低いと、

「理科なんて覚えれば点数取れるでしょう?」

と思うことがあるかもしれません。

しかし、理科は単純な暗記だけの教科ではありません。

用語。

現象。

計算。

実験。

グラフ。

記述。

さまざまな力が必要です。

そして本人も、

「覚えようとしているけれど、そもそも意味が分からない」

のかもしれません。

そんなときに必要なのは、

「もっと覚えなさい」

だけではなく、

「どこから分からなくなったんだろう?」

と一緒に探してあげることです。

光合成が分からなければ、そこから。

電流が分からなければ、そこから。

地震が分からなければ、そこから。

一つずつでいいのです。

まとめ|理科は「分からない単元」を一つずつ減らそう

高校受験の理科が苦手でも、いきなり難しい入試問題集を解く必要はありません。

基礎前

超基礎

基礎

基礎完成

標準

実戦

一段ずつ進みましょう。

そして理科では、

「全部苦手」と考えないこと。

生物はできる。

地学も少しできる。

でも電流が苦手。

それなら、電流をやればいい。

一つできるようになったら、次の単元へ。

そうやって、

「分からない」を一つずつ「分かる」に変えていく。

それでいいのです。

受験生だからといって、いきなり過去問から始める必要はありません。

今の自分に合った場所から始めてください。

今日、

昨日まで分からなかった問題が一つ解けるようになる。

その1問が積み重なって、10点になり、20点になります。

理科は、今からでも変えられます。

まずは自分に合った1冊、そして自分が一番苦手な1単元から始めてみてください。

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